– グッピー の飼育・繁殖の方法と、水質やエサについて –

– グッピー の飼育・繁殖の方法と、水質やエサについて –

グッピー 02

グッピーとは

グッピー 」は、中南米にあるベネズエラで最初に科学的発見がされた熱帯魚で、オスの方がメスよりも色や模様が派手です。
とても丈夫で、水質への適応力が高いので飼育が容易で、「熱帯魚はグッピーに始まりグッピーに終わる」と言われるほど奥が深く、また世界中でも人気が高く、品種改良も盛んに行われています。

グッピーの特徴

グッピーは「卵胎生」の熱帯魚で、卵を胎内で孵化させた後に、体外へ産み出されます。

アクアリウム初心者でも飼育・繁殖が簡単です。その飼育のしやすさ、さらに1度に多くの稚魚が産まれるため、繁殖のしすぎに注意が必要なほどです。

グッピーの水質について

グッピーに対する水質は、そこまで神経質にならなくても良いですが、基本的に弱アルカリ性の水質を好みます。中性付近でも問題なく飼育が可能です。強い酸性でなければ、よっぽど大丈夫ではないでしょうか。ただ、可能な限り飼育する生体にとって、優雅な環境を提供したいものですね。

弱アルカリ性を維持するには、珊瑚や貝殻などを入れるのが良いですが、元々適応範囲も広く、他の熱帯魚と混泳することも多いので、シビアに水質を維持する必要はありません。

グッピーの飼育温度について

水温に関しては、飼育可能な水温は23〜27度程度だと安心して飼育可能です。実際に飼育可能な水温にはもう少し余裕がありますが、25度前後の水温を保ってあげると、調子が良い状態で飼育できます。ただ、水温が低すぎたり、高すぎたりすると、病気になりやすくなるので、冬場はヒーターを設置、夏場の高温時にはファンを回したり、水温対策をしてあげると、グッピーは元気に育ちます。

グッピーの水槽サイズについて

サイズも特にそこまでこだわる必要はありませんが、グッピーを飼育する水槽のサイズは、60cmサイズがオススメです。小さな水槽だと、小まめにメンテナンスをする必要がありますし、大きめのサイズを選んでおくことで、繁殖しやすいグッピーが頻繁に増えていっても、ある程度許容できるからです。

グッピーのフィルターについて

グッピーを飼育するために設置するフィルターですが、一部のグッピーは強い水流を好むものもいますが、基本的にヒレが大きく、泳ぎも得意ではないため、弱目の水流の方が良いです。強い水流で飼育すると、体力を消耗し弱ってしまいます。
フィルターのメンテナンスや先の水槽のレイアウト変更などのことを考えている場合は、底面式よりも投げ込み式や、外掛式フィルターの方が良いかもしれません。もしくは、上部フィルターや外部式フィルターの排水口にスポンジをつけたり、水流を弱める対策をするのも良いでしょう。
また、フィルターには、生物濾過や物理濾過など、種類や方法があります。濾過についてはコチラ

グッピーのエサについて

グッピーのエサは、雑食性のため、何でも食べます。フレーク状、そのほかにも粒状のものがありますが、一般的に販売されている熱帯魚フードでも、十分育ちます。ブラインシュリンプやアカムシなどの生餌をあげると良く成長するでしょう。

与える量は、1日に1、2回、数分程度で食べ切れる量を与えます。大量に与えても、食べ残しが水槽の床に溜まり、水質を悪化させる原因にもなるので、グッピー単体で飼育している場合は、様子を見ながら与える量を加減すると良いです。

グッピーの混泳について

グッピー自体、温和な性格なので、混泳自体、相性は良いです。ただ、大型の熱帯魚と混泳したり、縄張り意識が強い、または攻撃性の高い種類の熱帯魚との混泳には向きません。

好む水質が同じであり、グッピーを攻撃したり、生活範囲が被っていたりしない生物との混泳が望ましいです。
例としては、メダカやネオンテトラなどの小型のカラシン、コリドラスやミナミヌマエビ、プレコ系などの温和で生活場所の違うものが挙げられます。

好む水質が同じであり、グッピーを攻撃したり、生活範囲が被っていたりしない生物との混泳が望ましいです。
例としては、メダカやネオンテトラなどの小型のカラシン、コリドラスやミナミヌマエビ、プレコ系などの温和で生活場所の違うものが挙げられます。

グッピーの繁殖について

環境が良ければ、グッピーは自然と繁殖します。繁殖が容易なため、数が増えすぎる問題も考えていかなければならないほどです。

しかし、グッピーの飼育を始めて1ヶ月経っても、繁殖しない、または産まれたものの、稚魚が日に日にいなくなってしまう。そういった悩みも多くあります。

まずは、オスとメスをしっかりと見分ける必要があります。オスだけ・メスだけで飼育していても、繁殖することはありません。
オスはメスに比べ、スマートな体です。体長はオスが3〜4cm、メスは5〜6cmと、メスの方がやや大きくなります。

また、オスは背ビレと尾ビレが広がり、ヒレや体の側面などに鮮やかな模様が出て、尻ビレは細長く尖っている「ゴノポディウム」と呼ばれる生殖器官があります。

確実に繁殖を成功させたいのであれば、複数ペアで健康的な成魚を購入しましょう。

グッピーは交尾後、おおよそ1ヶ月程度で稚魚を出産します。卵胎生なので、卵を産むのではなく、胎内で孵化させてから、稚魚が体外へ出てきます。出産が近くなったメスの腹部は大きくなり、底の方でじっとしていたり、逆に水槽内を泳ぎ回ったりします。

さいごに

グッピーは水質の適応力が高く丈夫な熱帯魚で、様々な品種改良がされ、姿かたちや模様の違いを楽しむことができます。

色々な品種を同じ水槽内で飼育することにより、自分だけのグッピーが産まれてくる魅力もあり、アクアリウムの初心者から、玄人まで、幅広く愛されている熱帯魚です。

ただ、増えすぎたからと言って、川に放流したりは絶対にしないようにしましょう。そうなる前に、水槽のレイアウトや混泳状況、フィルターや水草など、様々なものを見直し、増えすぎない対策を取れるといいですね。

それぞれの楽しみ方を見つけて、アクアリウムライフを満喫しましょう。

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熱帯魚飼育#8 – ミナミヌマエビ – 引っ越し後の水槽

熱帯魚飼育#8 – ミナミヌマエビ – 引っ越し後の水槽

はじめに

こんにちは。今回は前回の記事でも触れましたが、別の60cm水槽にお引っ越しをした ミナミヌマエビ についての記事を書きたいと思います。
引っ越し先の60cm水槽は、ダークブルーシュリンプ達のものと同じサイズで、違いは曲げガラスになっているかいないかの違いです。
初期の頃に購入したカボンバの人工水草が入っているだけの水槽で、濾過は今まで使用していた、gexのコーナーパワーフィルターです。
それでも、ミナミヌマエビ達は日々元気に過ごしております。
基本的には、人工カボンバの中に隠れていて、エサを与えた時にワラワラと出てくる姿が、とても愛らしいです!

ミナミヌマエビカボンバ
人工カボンバとミナミヌマエビ

ミナミヌマエビとは

「ミナミヌマエビ」は、十脚目ヌマエビ科カワリヌマエビ属に分類されるエビの一種で、一般的に販売されているミナミヌマエビは海外原産のシナヌマエビとの交配が進んだものがほとんどで、遺伝子的には日本固有のミナミヌマエビが販売されていることは珍しい程だと聞きます。

日本固有のミナミヌマエビと、シナヌマエビとの違いもパッと見た感じでは見分けがつかないようで、実際に飼育している方で、そこまで気を付けている人は、多分いないでしょう。

しかし、ミナミヌマエビのことを調べていくと「飼育をやめるから、川に流そう」というようなことは、絶対にやめよう。と、改めて思えるようになると思いますので、是非一度ミナミヌマエビのことを詳しく調べてみていただきたいと思います。

ミナミヌマエビを水槽に導入する

ミナミヌマエビを購入し、水槽に入れる時は、ダークブルーシュリンプの記事でも書きましたが、元の水質と、これから入れる水質・水温の違いによるダメージはかなりある、と思っています。
初めて購入したとき、水温は合わせましたが、水質は本当にざっくりとしか合わせず水槽に導入したのですが、1週間〜2週間ほど経つと、ポツポツと落ちていく個体がいました。
もしかしたら、その時の水槽の環境が悪かったのかもしれませんが、その経験から、熱帯魚を水槽に入れる時には、水質・水温はしっかり合わせてからにしよう、と思うようになりました。
一度、水槽の水に慣れてしまえば、意外と丈夫で、そこそこの環境でも平気だと思いますが、急な変化にはそこまで強くない、という感じです。
丈夫で飼いやすく、初心者の方でも安心して飼育は出来ると思いますが、最初は気をつけて慎重に入れた方がいいと思います。

ミナミヌマエビの飼育温度

ミナミヌマエビは、元々日本の流れのゆるやかな川や池などに生息しているので、日本の気候でも問題なく生息できています。
ですので、室内飼育であれば、特にヒーター無しでも越冬可能です。実際、私の家でも、ヒーター無しで水温8度程度の冬を越しています。

ただ、夏場の一番暑い時期や、真冬の一番寒い時期に、ある程度耐えられない個体がいるかもしれません。最適な水温は20〜26度です。
我が家の室内環境でも、30度辺りから少し調子が悪くなりだし、体力を消耗しているような気がするので、可能であればクーラーをつけたり、ファンを水面に当てたりし、水温を下げた方がいいかもしれません。直射日光が当たる環境なら、日陰に移動させたり、日除け対策をするのも良いと思います。

ミナミヌマエビの飼育環境

よく、コケ取り要員としてタンクメイトに選ばれるミナミヌマエビですが、ガラス面のコケには、ほぼ効果はないように見えます。水草や流木、溶岩石などをいつもツマツマしています。

とてもおとなしく、3cm前後のサイズ感なので、ほとんどの小型熱帯魚やメダカと相性が良く、気を使わずに飼育できるシュリンプです。大型種や肉食系の魚と混泳すると、食べられる危険性があるので、注意が必要です。雑食性でも、稚エビなど、口に入れば食べられてしまうので、混泳する場合は対策は必要だと思います。

我が家では、ウィローモスなどの水草につくコケを食べてくれている(ように見える)ので、水草の元気がなくなったり、ということはそんなに無いのかな、と思っています。

水槽内のpHを計測したことがないので、現在の環境がどうかはわかりませんが、月に1、2回、1/3の水換え程度でも元気です。エサを頻繁に、また大量に与えていると、水質が悪化し消耗していくと思いますが、他に熱帯魚などがいない環境であれば、そこまでエサを与えることもないと思うので、気にすることはないでしょう。

ただ、上の写真にもあるように、隠れ家があると、とても気に入って、基本的にはずっとそこにいる感じです。落ち着く環境を提供するのも、必要なことだと思います。
ウィローモスは相性が良いとよく言われています。入手し易く、育て易いので、オススメです!

我が家では、gexのコーナーパワーフィルターを使用していますが、60cm水槽でも、ミナミヌマエビだけなら十分だと思います。

ミナミヌマエビの繁殖

8-1 ミナミヌマエビ 抱卵個体など
エサに集まるミナミヌマエビ達

我が家のミナミヌマエビ達は、20度を超える時期が来ると、繁殖しだすような気がします。
今年(2023年)は、5月に入り、気温が20度を超えてきたな、思ったら数匹抱卵していました。
ヒーターを使用していれば、年中抱卵の可能性があるので、特に問題はないですね!

暖かくなってきたら、100均のものでも良いので、週に1度程度、少しエサを与えると抱卵する可能性が高くなるように思います。冬場はたまーにしかエサを与えていませんでした。

さいごに

最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。今回の記事で、少しでもミナミヌマエビの魅力を嬉しく思います。これからも熱帯魚・シュリンプ・水草などの記事を更新していきますので、よろしくお願いします!

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熱帯魚を飼育する#5 – アクアリウムレイアウト自作編 –

熱帯魚を飼育する#5 – アクアリウムレイアウト自作編 –

今回は、自作でアクアリウムのレイアウトを作成してみました。
初めての挑戦ということで、自分の想像する「こんな感じがいいな」というものを作成していきたいと思います。まずは材料です。すべてカーマカインズなどのホームセンターと100均で入手しました。

シリコーンシーラント
シリコーンシーラント
吸水スポンジ
園芸吸水スポンジ
パテ
パレットナイフをシリコンを塗る用に使用
コーキングガン
コーキングガン
発泡スチロール
いただいてきた発泡スチロール

発泡スチロールをカッターで切って、コーキングガンを使って、シリコーンシーラントで接着していきます。

発泡上
リングろ材や池の部分をシリコンで分ける
発泡正面
底面フィルターの役割と上部に池を作成するため、だいたいの位置を確認

接着する前に、大まかなレイアウトを決めていきます。これでいいだろうというところで、シリコーンシーラントを使って接着していきます。

発泡シリコン
全体枠が完成!
発泡軽石
シリコンで軽石をくっつけていく

軽石は、ホームセンターの園芸コーナーで数百円で購入しました。
こちらも、発泡スチロールと同様にシリコーンシーラントで接着していきます。

発泡バークチップ植物
観葉植物を植えた上にバークチップを撒く

バークチップは、100均で購入したものです。

発泡水槽正面
結果こうなりました

まとめ

作成自体は楽しくできました。しかし、レイアウトを浮いた感じに見せたく、柱となる部分を後方のみにしてしまったため、水を入れた時点で少しずつ前に傾いてくるようになってしまいました。
これは、「発泡スチロールが軽い」ということと、軽石でも、量がかさばれば重い。ということ、前面を池のような感じにして、水が入るように作成したので水の重さに発泡スチロールが耐えきれなくなったことが原因です。

結局、しばらくそのまま使用していましたが、ガラス前面に付くぐらいまで傾くようになってしまったので、あえなくお役御免となっています。次回では、何事もなかったかのように消えています。

レイアウトを自作する時は、使用するものの性質を良く考えないとだめですね…。
もし、また機会があったら、スタイロフォームを使って作ってみたいと思います。

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熱帯魚飼育#4 – 南米プラナリア – 水草導入、白い線状の小さい生物発生から消滅編 –

熱帯魚飼育#4 – 南米プラナリア – 水草導入、白い線状の小さい生物発生から消滅編 –

久々の投稿となります。
まさかの 南米プラナリア という生物が発生しました。消滅したので良かったですが…。
以下、順に現在まで経過してます。

前回から次に何をしようと思ったのか

前回、水槽に流木とウィローモスを入れてから、しばらくは流木のアクも出ていたので、そのまま放置してましたが、ウィローモスも少しずつ育ってきたので、そろそろ何か飼育しようと思い、ミナミヌマエビを導入しようと思いました。

コケの対策にもなるし、エビも可愛いしと色々調べた結果ミナミヌマエビに決定です!
と、そう思い立ってから、実際は色々とあったのですが、ブログの投稿自体はなかなか更新できず…

まぁ、どうせ誰も見ていないし…そう思うと弱気になってしまうので、いやいや、だからこそ、なんでも書きたいことを書けるし、そもそもブログは日記のようなもの!と思い、今回、書きかけていたブログの、ようやく更新に至りました!

先ずは、現在の水槽の状況です。

aquarium-2201
2023年1月の時点です

現在の水槽の状況

1つ目に、前回の投稿からかなりの日数が経ってしまいましたが、現在の水槽の状況はというと、上記の写真のような感じです。
別に60cm水槽があり、そこにマツモとミナミヌマエビ、レッドラムズホーンを退避させています。というのも、レイアウトを色々と変更したいと思っており、完成するまで、レイアウトを崩したりしてエビに影響があるかもしれないので。
ただ、こちらにもレッドラムズホーンの稚貝が数匹とミナミヌマエビも2匹ほど稚エビが入っているのを確認してます。(どこにいったかわからず、隠れているため、退避させられない)

ポトスを頂き、水中へ

前回の投稿から、ミナミヌマエビを飼育しようと思ったのですが、水槽が寂しいと思い、レイアウトも考えようと思いました。
この時点でミナミヌマエビは10匹程導入しています。
そんな時に、ポトスを少し分けてもらえることになり、水槽内でポトスを育てられないかと思い、入れることにしました。

最初は上部式フィルターの中に置いておきました。
以外と成長してくれて、フィルターに使用していたろ過マットに、根が張っていた感じです。

なんやかんやあって、現在は水中にありますが、大磯砂(南国砂ですが)にも根を張り、少しずつではありますが、成長している状況です。

キューバパールグラスを導入

続いて、2022年の秋頃だったと思いますが、低床に絨毯の様に生える水草に憧れ、キューバパールグラスを導入することにしました。

amazonで1000円程で購入したのですが、状態も良かったです。

ただ、いざ植えようと思うと、直ぐに浮いてきてしまい、植えるのにかなり難儀しました。
だんだん諦めムードになり、溶岩石にねじ込んでいくのでした。

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溶岩石にねじ込んだキューバパールグラスと、後ろにポトス2本

溶岩石の少し大きめに空いた穴に入れても、以外と成長し、弱いですが伸びた部分が活着もしてます。流木にも少しずつランナーを伸ばしつつもあるので、活着力はそこまで強くないものの、石や流木にも活着するようです。

マツモを導入

この時点でミナミヌマエビも10匹ほど最初に購入したものが、少しずつ抱卵し、稚エビ達が生まれ、数も増えてきていました。

ただ、流木に黒髭コケが、ガラス面に茶ゴケが発生し、それが気になって、流木の黒髭コケは取り出しては歯ブラシでコケを落とし、ガラス面の茶ゴケは100均で買った、長い取っ手付きの小さなスポンジでこすって落としていました。

エサのあげすぎなのか、富栄養化しているのだろうな、とは思っていましたが、どうにか良い方法はないかと考え、安易にも、そうだ、マツモを入れよう。となったのです。

良く育つ水草を入れれば、水槽内の栄養もそれだけ早く消費されるだろう、という浅はかは考えです。

こちらもネットで購入しました。600円程だったと思います。

マツモは根が無く、浮草で水に浮くので、スドーの多目的シェルタースクエアminiを使用し、そこに3本ずつマツモを通し沈めてます。

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導入したマツモ。植えている感じにしたかったので、多目的シェルターを使用

南米プラナリアが発生

ある日、水槽を眺めていると、ガラス面が何やら気になり、よくよく見てみると、小さくて細長い数ミリ程度の白い物体がうごめいていました。
なんだこいつ!?と思い、ネットで調べに調べました。
すると、どうやらこの生き物は南米プラナリアと呼ばれるプラナリアの一種だということがわかりました。
頭の部分の三角がなく、おそらく普通のプラナリアよりも小さく、色も白いので南米プラナリアで間違いないと思います。

ちなみに、中には南米原産でもないのに、「南米プラナリア」と呼ぶのはおかしい、という意見もあり、誰が名付けたかわかりませんが、一応ここでは俗称でも「南米プラナリア」と呼ばせていただきます。

写真を撮ろうと思ったのですが、かなり小さく、なかなかピントが合わず、写真に収めることは出来ませんでしたが、最終的にガラス面にかなりの数がいて、衝撃を受けました。

これはなんとかしたいと色々と調べたのですが、ヒルやプラナリアのみをやっつける薬が効くとか効かないとか…。

チェリーバルブが食べてくれるらしく、その動画もあり、チェリーバルブを導入するか、かなり悩みました。

アカヒレでも、メダカでも、ひょっとしたら熱帯魚を飼育していればある程度、ガラス面に付いている分は食べてもらえそうな感じはしますが、実際に導入して検証していないので確証はありません。

日に日に増えていく南米プラナリアを見ながら、共存するか…と、この件は、とりあえずいったん保留としました。

ミクロソリウムとレッドラムズホーンを頂く

その後、2022年の10月末頃に、ポトスを頂いた虫博士に、ミクロソリウムをいただきました。
本当は別の人にレッドラムズホーンをあげるという話から、一緒にいた私にも、ミクロソリウムをくれる、優しい虫博士です。

その後、自分もレッドラムズホーン導入したいと思い、虫博士からレッドラムズホーンをもらった先輩から、2匹分けてもらいました。

レッドラムズホーンの能力はなかなかのもので、徐々にガラス面に付いた茶ゴケが綺麗になっていくのがわかります。
カバクチカノコ貝やフネアマ貝の方がコケ取り能力は良いらしいですが、レッドラムズホーンも赤色のカタツムリの見た目に最初は抵抗ありましたが、口をもぐもぐさせながらガラス面の移動する姿を見ているうちに、段々と可愛く思え、愛着が出てきました。

よくよく見ると、いただいたミクロソリウムにレッドラムズホーンの卵らしきものがあるのに気づきました。

レッドラムズホーン、直ぐに増えだす

レッドラムズホーンを水槽で飼育してから1か月程経った時には、親レッドラムズホーンがかなりの卵をミクロソリウムに産み付けてました。
最初はミクロソリウムの葉の部分だけだったのですが、段々と水槽のガラス面にもいくつも産み付けているので、レッドラムズホーンは増えすぎるというネット情報に、そんな言うほど爆増するかねぇ、なんて思ってましたが

ホンマや!

その産み付けられた卵も、10日も経てば小さなレッドラムズホーンの稚貝がそこら中に…

aqua2301-4
レッドラムズホーンの卵と稚貝。直ぐに増えます。
aqua2301-5 南米プラナリア
生まれて1か月程?経ったレッドラムズホーン。金色に輝いている!金運が上がりそう?

レッドラムズホーンはミナミヌマエビに与えている粒状のエサを一緒につまんでいるときもありますが、基本特にエサは与えていません。
ガラス面に付いた茶ゴケや、低床の砂利についているコケももぐもぐしながらうろうろしてます。

上の写真ですが、少しずつ成長している稚貝達が、いつの間にか殻の色が金色に!

すごいと思って調べてみると、レッドラムズホーンの子供は光の加減もあって?金色に見えるみたいですね。それも可愛いですよ!

しかし、この増え方から考えると、本当に増えすぎると思うので、それも今後考えていかなければと思います。

南米プラナリア消滅

そんな状態のまま、しばらく水槽に変化はなく、2022年12月。
具体的にいつ消えたのかは定かではありませんが、クリスマス過ぎに、あれだけ水槽のガラス面にうじゃうじゃいた南米プラナリアが、忽然と姿を消しているではありませんか。

その後、レイアウトを変更しようと、ミナミヌマエビとレッドラムズホーンを別水槽に退避させ、水槽をリセットしたので砂利の中まで確認したのですが、やっぱり見当たりませんでした。

そもそも、どこからもらってきたのか、ですが、キューバパールグラス、マツモを導入した後に発生したのを確認したので、そのどちらかが怪しいと思っています。
ただ、キューバパールグラスを植える直前に、上部フィルターを止め、gexのコーナーパワーフィルター1に変更したので、ろ過力が落ち、もともといた(とすると、ミナミヌマエビに付着していた以外にないですが)のが見える程度まで増えた可能性も無きにしも非ずです。

気になるのはなぜ消滅したのか、ですが、上記フィルターの変更と、ミクロソリウムを入れたぐらいから(10月末)足し水をするぐらいで、水の入れ替えをしていなかったので、あまりにも水質が汚くて消滅したというのがひとつあります。

しかし、ミナミヌマエビは元気にしてますし、エサもほとんど与えなくっていた(ミナミヌマエビもマツモなどの水草に付いているであろうコケなどをつまつましていた)ので、そこまで悪化していたとも思えません。

もうひとつ考えられるのは、水温です。
ミナミヌマエビもレッドラムズホーンも、他水草もおそらく耐えられるだろうということで、この水槽にはヒーターを付けていません。

ですので、室温とほぼ同じで、冬の現在では一日を通して8~10度ぐらいの水温になっています。
もしかすると、この水温では南米プラナリアは生きていけないのかもしれませんね。

今年の春~夏にかけて、また発生するようであれば、例えば卵を産むなど、なんらかの方法で越冬可能ということになるので、その辺りも気になります。
出来ればもう発生してほしくはない…。

ルドウィジア?を導入

2023年になり、たまに行くホームセンターで300円程で「ミックス水草」という円筒状のプラスチックカップに入った数本の水草が売られていたので、可愛いと思い買いました。

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水草の種類が書かれていなかったので、何かわかりませんが、調べたところ、多分ルドウィジアではないかと思います。
赤色の方2つはルドウィジアsp.スーパーレッドの水上葉に見えます。
緑色の方は3つあり、1枚目の赤い方の写真の左下にひとつ写ってます。
こちらは葉先が丸かったり、少し尖り気味だったりしますが、ルドウィジア ナタンスかなと思います。

これらが何かわかる方おられますか?

最後に

改めて、今現在(2023年1月)の水槽の写真です。

aquarium-2201

左奥にはgexのコーナーパワーフィルターから3本チューブを上に伸ばしております。
コーナーパワーフィルターの上に直接物を置きたくなかったので、その部分には100均で購入した横長のプラスチック製で網目状のカゴを、配線分切り取ってかぶせてあります。
その上に、こちらも100均で買ってきた小物入れ2つを重ねて、下段には何も入れてませんが、上段の小物入れに、底まで2本チューブを垂らし、その上に上部フィルターに使用していたリングろ材を入れ、さらに空いているスペースにウールマットを敷いてあります。

滝のような感じで、水が溢れて手前から流れてくる感じになっています。

ウールマットの上にはキューバパールグラスを置いてあります。
後は、プランターからアスパラガスとペペロミアを切って、生えたらいいな程度に挿してあります。

水槽に入れて半年ほど経つ流木からは、アクは出なくなり、水の色が濁ることはなくなってます。

もう少しレイアウトを考えて変更したいので、まだエビ達とレッドラムズホーンはしばらくマツモと一緒に別水槽にいてもらうことになりそうです。
ちなみに、最初3本だったマツモも、切っては伸びを繰り返し、現在は多目的フィルター3つを使用し、9本になってます。これらも結構伸びているので、マツモも切れば切っただけ増やすことができそうです。

あと、今回記事にはしませんでしたが、砂利の底上げのためにホームセンターで軽石を購入し、洗濯ネットに入れて使用してみたりもしました。
しかし、確かに底上げするには良いと思いましたが、使用前に洗っても、結局ネットの中で石同士が擦れて白濁してしまうのが気になり、今は使用しておりません。

それにしても、ガラス面汚いし、石組みも変だし、どうしたものか…。
まぁ、それを考えるのが楽しいですよね!
それでは、ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!

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熱帯魚を飼育する#3 – 上部式フィルターと流木にウィローモスを活着させる編 –

熱帯魚を飼育する#3 – 上部式フィルターと流木にウィローモスを活着させる編 –

前回の終わりに流木の話をさせていただきましたが、遂に流木を購入しました。
丁寧にプチプチに包まれていて、3本で980円でした。

プチプチに巻かれた流木
流木3つ

アク抜き済みと記載がありましたが、煮沸消毒はしていないらしい。
そのまま使用できそうな感じでしたが、一応1日程は水につけておきます。

水に浮く流木

バケツに水を張って入れてみましたが、めちゃくちゃ水に浮くため、取っ手の部分に引っかけて少しでも抑えながら漬けておきました。
色はほとんど出ませんでしたが、やはり多少は出ましたし、皮が若干剥がれて水が汚れていたので、購入したばかりの流木は1日は水に漬けて様子を見た方がいいですね。

流木が届いた時に、近くのホームセンターに行き、ウィローモスを購入しました。
南米のものではなく、普通のウィローモスだと店員さんも言っていたので、そこまで二酸化炭素や光量も必要ないものだと思います。成長はそれほど早くは無く、低水温にも強く、繁殖力もあり、適応する水質の範囲も広いので、育てやすいかなと思い、選びました。

ウィローモス

今回購入した流木に活着させて、様子を見ようと思います。
ウィローモスは初めてなので、上手くいくかは分かりませんが…。

テグス

別で購入した100均のテグスを使用して、ウィローモスを流木に巻き付けました。
結構手間取ってました。
結局、水槽に入れた時に、至るところでモスが剥がれてます。

現在の水槽(熱帯魚はいない)
ウィローモスを巻き付けた流木

現在の水槽はこんな感じになっています。
流木は浮くので、水槽の角と砂利に引っかけてます。

とりあえずしばらくはこのまま様子を見ようと思います。
今回もお付き合いくださいまして、ありがとうございました!

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熱帯魚を飼育する#2 – 水槽 – その他準備編 –

熱帯魚を飼育する#2 – 水槽 – その他準備編 –

熱帯魚-1

水槽 を手に入れた前回から数日経ったが、着々と水槽の準備が進んでいます。
とりあえず現在の水槽はこのような感じになっています。

家の水槽1

カボンバは人工のもので、フィルターのスポンジ部分を隠すために入れていますが、将来的には取り出そうと思っています。やはり、人工の物は楽でいいけど、本物もいいよね。ということで。
石が左に寄っていて、高くなっているので、下の方に酸素が行き渡らずに嫌気性バクテリアが発生しそうになっていますね…。
まだ熱帯魚はいないので、もう少し考えようと思います。

上部式フィルター用マットを購入

ちなみに、水槽をいただいた時に上部フィルター用にリングろ材が入っていたので、それはそのまま使用することにして、それだけでは心もとないので、マットを購入しました。

ろ過マット全体
ろ過マットアップ

カインズの「Pet’s One」というブランド?のもので、値段は比較的安くマットが10枚入って400円程度でした。色々と良いことが書いてありますが、とりあえず物理ろ過として使用し、生物ろ過としてバクテリアが繫殖したらいいな、ぐらいな気持ちでリングろ材の上に敷いてあります。
ちなみに、カインズのサイトにありました。
薄型高密度強力ろ過マット10枚

上部フィルターも、GEX製で、おそらくデュアルクリーン600だと思いますが、追加で一段増やしてあるものも一緒にいただけたので、そちらも利用していきたいと思っていますが、今のところ積んであるだけで、特に何も入ってはいません。

低床の砂利を購入

上の写真にも写っていますが、水槽に敷く砂利も購入いたしました。

大磯砂10kg

こちらはネットで購入しました。大磯砂利と書いてあるので、大磯砂なのかな、と思いますが、産地も記載がなく、本物かどうかは詳しくないので分かりません。
天然石と大磯砂利という表記を信じて購入しましたが、2分サイズ(6mm程度)10kgで2700円程でした。

サイズは迷いましたが、あまり小さすぎても、粒同士の隙間が無くなって、嫌気層が出来ても良くないなと思い、2分サイズにしました。

水槽が60cmなので、今のところ水草を植える予定もないので、10kgぐらいあれば大丈夫かな、という感じです。水草を植えるには5cm程度の高さは必要らしいですし、もし植えることを考えたらサイズを変えるか、そもそもソイルなど別のものにしたかもしれません。

ちなみに、これが洗うのが結構大変で、バケツで半分程度に分けて洗ったのですが、すぐに水が濁るぐらい最初はすごく汚れています。小さな植物の破片なども混じっているので、砂利を購入した際は必ず最初に洗った方がいいです。

10回~15回程、水を換えながら洗って、ようやくそこそこかき混ぜても細かいゴミも浮いて来ず、濁りが無くなり、水槽に移しました。

水槽に砂利を入れてみて思ったのが、底面式フィルターもあったら良かったかな、でした。
上部式フィルターと連結させて底面の水を吸い上げることで、砂利の下の方に嫌気層が出来る心配もないですし、砂利にバクテリアが繁殖し易くなるかな、と思いました。

水槽に水を入れてみて

上部式フィルターが正常に作動するかの確認がしたかったので、実際に水を入れてみました。
ちゃんと動くことが確認できて良かったのですが、もう少し何か出来ないかな、と思いました。
まだ何を飼育するか決め切れていませんが、メダカかグッピー、エビなどを検討しています。

ここでひとつ心配なのが、phです。水槽の水も環境によって、酸性からアルカリ性まで、phが変わってきます。
当然、熱帯魚や水草にも適した性質があるので、それに出来るだけ合わせていかないと、魚にストレスがかかったり、病気になってしまったり、飼育が難しい種類であれば、直ぐに死んでしてしまうこともあります。

この中で、phを変えると思うのは大磯砂で、砂に紛れ込んだ貝殻や珊瑚が徐々にphをアルカリ性に傾ける成分が溶け出しきます。購入したものも、洗っている時に貝殻が混じっているのを見かけたので、徐々にアルカリ性になっていくだろうと思います。

大磯砂自体は淡水魚の飼育には適していると思いますが、水質をアルカリ性に傾ける性質があるので、酸性を好む熱帯魚の飼育にはあまり向いていないかもしれません。

また、徐々にphを上げる(アルカリ性になる)成分が溶け出していきますが、数か月から1年程でphを上げる成分が少なくなってきたら落ち着いてきます。

ネオンテトラやグッピーであれば、弱アルカリ性でも飼育可能ですが、ミナミヌマエビなどは弱酸性の方が快適に過ごせるので、出来れば中性付近になるようにしたい。

そこまで拘らなくても、飼育する際にしっかりと水合わせをしてあげれば、よっぽど環境差が激しくなければ大丈夫でしょう。ただ、心配にはなりますよね。こうしてあれこれ考えるのも、またひとつの楽しみ方だとも感じます。

流木をいれたい

流木を水槽に入れると、水質は弱酸性に傾いていきます。
実際に入れてみないとわかりませんが、バランスは取れそうです。見た目も良くなりますし、モスなどを活着させることが出来れば、雰囲気は良さそうです。

流木は「アク抜き」をしないと、水が濁ってしまいます。以前海外で流木を入れた時も何もせずに水槽に流木を入れたので、水が茶色くなってしまいました。
水質に影響はありませんが、透明度が無くなるので、水草を入れていたりすると、枯れやすくなります。

ということで、流木も用意することにしました。アク抜き済みのものを購入しましたが、購入して直ぐは水に沈まなかったりする場合があるので、しばらくは水につけておきたいと思っています。
水槽を入手してから、砂利を買ったり、フィルター用のマットを買ったり、まだ熱帯魚はいませんが、準備する時間も楽しいですし、合ってるのか間違っているのか本当のことは分かりませんが、今はネットで多くの情報が簡単に手に入りますので、ひとつの情報だけではなく、多くの情報を見て、最善に近い結果になるようにしていきたいですね。

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熱帯魚2 ろ過 について

ろ過 とは – 熱帯魚を飼育する水槽に必要だと思うもののひとつに、フィルターがあります。
なぜフィルターを使用するのでしょうか。一概には言えないと思いますが、ひとつに「ろ過をするため」というものがあります。

水槽にエサを入れたり、魚が糞をしたりすると、それが段々分解されてアンモニアが発生します。それが水槽内の熱帯魚にダメージを与えることになってしまうので、様々な方法で取り除いていこう。ということです。

実際には、金魚やメダカを飼育されている方で、何も使用せずとも飼育できているから、必要ないのではないか、と思われる方もいると思いますが、飼育する環境や熱帯魚の種類によっては必要になってくると思います。今回はそんなろ過について書きたいと思います。

なぜろ過をする必要があるのか

もし、熱帯魚を飼育したい!と思い、水槽を買い、そこにたっぷりの水と熱帯魚を入れたとして、毎日エサをあげ、魚が糞をすると、だんだんとエサの食べ残しであったり、糞が水槽内にたまっていくことになります。
そうすると、その残骸が分解される過程でアンモニアが発生します。

それだけでなく、熱帯魚の代謝の結果にも生じ、また、熱帯魚の死骸や枯れた水草を放置していても、同様にアンモニアが発生します。
アンモニアは毒性が強く、濃度が高くなると、水槽内の熱帯魚達はアンモニアの中毒になり、死んでしまいます。

水槽をパッと見ただけでは分からないかもしれませんが、水が白く濁ったり、水槽から悪臭がしたりしますので、その時は市販の検査キットで調べてみた方がいいと思います。

そんな有害なアンモニアを除去するために、ろ過をすることが有効だということです。
本来、自然界では硝酸菌というバクテリアによって、亜硝酸塩から硝酸塩へと分解されていくので、高濃度になって魚に影響を与えることはありません。
それに近い環境を水槽内で実現出来れば、それはとてもすごい亊だと思いますし、理想的かもしれません。

しかし、実際は水槽のサイズが小さかったり、飼育したい数が多かったり、などの理由から環境を作り出すことは難しいと思います。

そこで、ろ過して水質を改善しよう、となるわけです。
水換えをすれば解決しますが、頻繁にするのも大変ですので、少しでも水質の環境が良い状態を維持しよう、ということですね。
ちなみに私は、上部式フィルターを入手したので(記事はこちら)、そちらを使用してろ過をしていこうと考えています。

ろ過と言っても種類は様々で、「物理ろ過」「生物ろ過」「化学ろ過」と、その方法の違いもあります。

物理ろ過とは

文字通り物理的にろ過をするということで、水中にあるゴミを取り除くために設置をするろ過装置のことです。
水槽の中には食べ残したエサや熱帯魚達の糞、水草を入れているものだと、悪くなった部分が切れて漂っていることもあります。そういったものが残ったままになっていると、水質悪化を招き、熱帯魚達にダメージを与えてしまうことにつながります。

そこでそういったものをろ過装置で除去してあげることで、水質を綺麗に保つことが可能になります。
主なろ材はウールマットやポリエステル素材のマットで、スポンジフィルターや、上部式のフィルターにもマットを敷いてそこでゴミを除去したりしています。ですので、定期的に汚れていないか確認し、目詰まりを起こさないように掃除してあげるといいと思います。

また、スポンジやウールにバクテリアを繁殖させ、生物ろ過として使用することも考えて、水道水を一日程度おいて、カルキ(塩素)を抜いてからスポンジを洗うようにすると、バクテリアが死滅せず、生物ろ過として使用できます。
単純にゴミを取りたいと考えているのであれば、普通に洗って再利用することも可能です。

生物ろ過とは

スポンジやウール、セラミック素材のものやサンゴ砂などの多孔質なろ材を使用し、そこに好気性バクテリアを繁殖させて、熱帯魚のエサの食べ残しや、糞など、放置すると毒性の強いアンモニアに分解されるものを、亜硝酸塩、硝酸塩へと分解させていく、というものです。
好気性バクテリアが分解をするのに酸素が必要なので、酸素を取り込み、循環させるためにも、多少でも水の流れがあった方がいいと思います。

上部フィルターやエアーポンプを使用していれば、水に流れが出来、酸素も水槽内に取り込まれます。ただ、飼育する種類によっては、水の流れが強いと疲れてしまう魚もいますので、そこは気を付けた方がいいと思います。

底面式のフィルターであれば、低床全体をろ材として使用出来るので、止水域も少なくなりますし、砂利にバクテリアが定着すれば、とても良い環境になると思います。底面式フィルターは安価でメリットも多いのですが、一度設置すると、フィルターの掃除やレイアウト変更を考えた際に、全部取り出さなければならないという、結構なデメリットもあります。

化学ろ過とは

活性炭やゼオライトなどを使用し、熱帯魚に有害な物質を吸着する性質を利用したろ過方法で、「吸着ろ過」と呼ばれることもあります。また、使用するろ材により、吸着できる物質に違いがあります。
「化学ろ過だけ」ということではなく、割と他のろ過方法と一緒に使用し、こちらは補助的な役割を担っていることが多いと思います。
化学ろ過は性質上、無限に吸着しつづけることが出来ないので、割と頻繁にろ材を交換する必要があるため、コストがかかるのが難点です。

化学ろ過の良いところは、流木を入れた時に出る黄ばみやアク、水の濁りなども吸着してくれるところで、目に見えない物質の除去だけではないというところでしょうか。
ただし、ろ材を放置しつづけてしまうと、限界まで吸着し、その後は逆にいままで吸着していた物質を放出してしまうので、そこは気を付けた方がいいと思います。

熱帯魚、水草のために

ろ過の方法も様々ありますが、結局は水槽内の環境を整えるためで、そこに住む熱帯魚や水草にとって居心地の良い環境を提供するために必要なのだと個人的に思います。
どんなに素晴らしい上部フィルターを使用した生物・物理ろ過でも、熱帯魚にとって、水流が強く、ストレスがかかってしまう。ということになれば本末転倒です。

飼育したい熱帯魚の大きさや数を決めた後に、それにはどれぐらの大きさの水槽が必要なのか、フィルターはどうした良いのか、など、熱帯魚にあった飼育方法についても興味を持っていただけたら、と思います。

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熱帯魚-1

いつになるかわからないが、熱帯魚を飼育しようと思います。
こちらの記事を読んでくださった方々に熱帯魚の魅力が少しでも伝われば。と思います。

子供の頃は、夏休みの自由研究で「熱帯魚の観察日記」的なものを提出した方もいるのではないでしょうか。また、お子様が熱帯魚や水草の観察日記をされるという方もいらっしゃると思います。

のら猫がやってきた」でも少し触れていますが、我が家はマンションで、猫や犬などのペットは禁止となっております。しかし、臭いや鳴き声などがしない生き物は基本OKなので、熱帯魚は飼育することが出来ます。

また、子供の時に金魚やメダカを飼育していて、とても可愛く、熱帯魚が好きになったのですが、それから大人になるまで、飼いたいと思ってはいても、中々飼うことが出来ずにいました。

そんな中、仕事で3年ほど海外に住んでいた時、とても大きな倉庫型の熱帯魚屋さんが車で10分ぐらいのところにあり、久しぶりに見る熱帯魚に心奪われてしまい、そこからグッピーをはじめ、エンゼルフィッシュやウーパールーパーなど、色々な熱帯魚を飼育し、気が付けば45cm程の水槽が4つになっていました。
日本とは違い、海外で手に入る水槽やフィルターなどの道具は、そこまでしっかりとしたものではなく、色々と工夫しながら環境を作っていくのも、とても楽しかった記憶があります。

しかし、知識がないと悲惨な目に合うことも多く、クリスタルシュリンプ数匹を飼育し始めて直ぐに、水槽いっぱいに水を入れていたこと、水槽にふたをしていなかったことが原因で、夜の間に、いつの間にか飛び出していて、朝起きたら干からびてエビせんべいになって床に転がっていた。なんてこともありました。

エンゼルフィッシュとウーパールーパーを一緒の水槽に入れていた時も、気が付いたらウーパールーパーの「エラの部分のフサフサ」がつつかれていたり。
グッピーも、子供がたくさん産まれても、隠れる場所が少ないと大人グッピーに食べられてしまったり。

可愛いから。かっこいいから。といってなんでも飼ってしまうと、熱帯魚同士の相性であったり、熱帯魚の数に対して水の量が少なかったり(水槽が小さい・砂や流木などを入れすぎ)魚達にとって良くない環境になってしまうことも多々あります。

また、レイアウトを凝りすぎて水槽内の水量が少なるなることも考えなければならないことのひとつですが、アイテムによっては、とげとげしていたり、固く尖っていたりする部分があると、その部分が熱帯魚を傷つけてしまう原因にもなります。

そんな経験もありましたが、出来る限りそこにいる熱帯魚にとって良い環境を作りたい。と思えるようになりました。またそれがアクアリウムの楽しみでもあると思います。

日本に帰国してからは、水槽や周辺機器、電気代などの費用を考えて、なかなか手が出なかったのですが、最近水槽をいただく機会があり、またこの機会に飼育してみようと思います。

水槽写真
いただいた水槽と周辺機器

水槽は幅60cm奥行30cm高さ36cmのもので、前面が曲げガラスになっていて、ふちが無いので正面から見た時に、見やすくなっているものです。おそらくこちらです。

他、上部式フィルターと、LEDのライトがあります。レイアウト用のカボンバの人工水草もあります。

と言っても、それだけで、まだ何もいません。空です。
ここから熱帯魚を買おうと思いますが、まだ準備が整っていないので、もう少し先になると思います。

とりあえずこれから用意しようと思うのは、下に敷く砂か小石と、上部フィルターにいれるマットです。

熱帯魚を飼育するにあたって必要だと思うものは、

  • 水槽
  • ろ過装置(フィルター)
  • ヒーター
  • 砂利または土
  • 水草
  • エサ

など、色々あると思いますが、すべてが必要という訳ではなく、「何を飼いたいか」「水槽を室内に置くか屋外に置くか」などにもよると思います。

例えば、普通のメダカ(ミナミメダカやキタノメダカなど)を飼育したい、と思えば、水槽と水草、あとはエサがあれば、他は何もいらなかったりします。
近くの川や田んぼ、池などから採集してきて飼育しようという方もいると思いますが、割と容易に飼育できると思います。

ただ、そういった野生の魚などを一度採集してきて、どんどん増えてしまったからといっても、採った場所以外に放流することはしない方がいいと思います。
実は微妙に遺伝子レベルで地域差があり、他の場所で放流した魚が増えてしまうと、その地域に生息していた魚に影響が出てしまうからです。

脱線していましましたが、あと足りない(と個人的に思っている)砂とフィルター用マットを買ったら、水槽を作っていこうと思います!
ちなみに、今のところ、この記事を書いているのが夏なので、ヒーターは必要ないと思っていますが、冬場に向けては購入を考えております。

また、いつか水換えをせず、熱帯魚の入った水槽に水と土や砂、流木や水草を入れただけで循環させる自然を切り取ったような環境を作れたら。そう思っています。多分フィルターは使うと思いますが…。

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